長村(以下K)「CanちゃんってなんでCanって呼ばれてるの?」

CAN(以下C)「『金色のガッシュベル』のキャンチョメに似てるから?(笑)」

K「わかんねえ(笑)」

ARTIST
Can(キャン)

人生初の展示

K「最近は友達のコーヒー屋さんで絵の展示をやっていたよね。俺も覗きに行ったんだけどすれ違いで会えなかった!」

C「来る前に連絡してくれれば行ったのにー。航希くんの繋がりで知り合った翔子さんのお店でやらせてもらったんだよね。」

K「『いつの間にか仲良くなってる!』と思って嬉しかった!あれはどうしてやることに?」

C「私が趣味で書いた絵をインスタに載せたことがあったのね。それをたまたま翔子さんが見てくれて。で、それが好きなタイプの絵だったみたいで。」

K「すきぃー♪ってなったんだ。」

C「そう『すごい好きー♪』って言ってくれて。」

K「言い方想像つく(笑)」

ステッカー

自分の夢と絵

C「これ人に初めて言うんだけど。なんかね、絵を描くのって、元々結構好きだし周りからも褒められてたの。お母さんも『絶対やりなさい!絵できっと成功するよ!』って。」

K「おお。」

C「でも私はダンスが好きだったの。だから人から言われる『アートへの道』みたいなのは聞く耳を持たなかった。」

K「こだわってたんだ。」

C「もうダンスがとにかく好き。ただ好きだった。小さい頃から歌って踊ってっていう人になりたかったの。」

K「うん。」

C「成長するにつれて『なんか半分違うな』って心では思うこともあったんだけど。でも昔から住み着いている考えみたいなのがずっとあって。」

K「あるある(笑)」

C「でもやっぱりどっちもあるの。やりたいんだけど、無理だよな。っていうのがずっとね。大人になってからもずっとモヤモヤしてて。そんなタイミングで『絵を展示してみない?』話を貰ったの。」

K「おお!」

C「ずっと自分は聞く耳持たなかったし『絵なんか!』って思ってた。でもやってみたら、なんか開放的になったの。『こういうのもありなんだ!』みたいな感じ?」

K「作ったものを見てくれる誰かがいる、っていうのもきっと大きいよね。」

C「うん、ほんとワクワクしかしなくて。『これやってみよう!』っていう前向きな気持ちになっていったの。」

僕の誕生日に似顔絵を描いてくれた。

一回逃げたことで確かめたくなった

K「それまではやっぱりダンスに打ち込んでた?」

C「っていうのも微妙なんだけど。やっぱり繋がりとかすごく狭い世界じゃん?その息苦しさになんか耐えられなくなっちゃって。それで1回逃げたのね。バイトだけの生活になっちゃって。でも1年くらい経った時にまたやりたいって気持ちが湧いてきたの。」

K「ホントに好きなことなんだね。」

C「なんだけど、やっぱりなんか勇気が湧かなくて。そういう場所に『また戻る』『行く』っていうのが。やっぱり色々思い出して、なんか弱くなったの。」

K「うん。」

C「ダンサーがいる街も避けるようになった。渋谷とか。」

K「渋谷はダンサーが多いんだ!(笑)」

C「そう!レッスンやってるスタジオも多いし、クラブもあるしね。でもやりたい。ダンスしたい!っていうのはやっぱり強くて。それでニューヨーク行っちゃおう!みたいな(笑)」

K「急に!?(笑)」

C「そうなんか思い立って!『もしかしたら自分のことを知らない人たちの前だったらさらけ出せるかも。』って思ったの。それで行こうと思った。」

K「思い立ってからはすぐ行ったの?」

C「ううん。決心してから実家に一度戻った。半年ちょっとくらいかな。働いてお金貯めて。」

K「ニューヨークに行ったらどんな風になるってその時はイメージしてたの?」

C「んー、まず確かめたいっていうのがあって。まずは本当にダンスがしたいのか。少しそこから離れちゃってたからね。」

K「うんうん。」

C「あとは『自分が何になりたいんだろう。何がしたいんだろう。』っていう状態で彷徨ってて。もうとにかく全てをニューヨークで試そう!自分に確かめよう!っていうのがあった。」

K「ダンスだけじゃなくて自分の人生をって感じだ!緊張する!」

C「あとは実家にいる期間は親も結構言ってくるのね。」

K「もう20歳も過ぎてるしね。」

C「そうそう。『就職は?』『これからどうするの?』とかねー。ダンスの専門学校行く時も親はあんまり賛成してなかった。ニューヨーク行くって言った時も、否定的だった。その時は自分が言うこと全部否定されてるって感じてた。」

K「うるせーよ!今考えてんだよ!って時あるよね(笑)」

C「ホントそう。色んなモヤモヤが溜まってた。」

ニューヨークへ行く

K「そんな期間を経てついに行くことに!」

C「ついに行くんだけど何も調べてなかったの(笑)そもそもまずニューヨークがどんなところか知らないの。だし、自分が住む街もどんなところか知らない。もう若さの勢いに任せてた!行けばなんとかなるだろう!って。」

K「せめて住む街のことくらい調べて!(笑)」

C「でニューヨークに着くんだけど、まずさ、当たり前なんだけど『やべー、日本語通じないわぁ。』って思ったの(笑)」

K「ゆるい、ゆるすぎる!(笑)」

C「いやなんか周りがよく言うじゃん!『行けばなんとかなるよぉ!』『身振り手振りでどうにかなるよぉ!』って。」

K「最初はどんなことに困ったの?」

C「シカゴで乗り換えがあったんだけど。すっごい緊張してた。間違えたらおしまいだ!って。」

K「うん。」

C「で、自分の隣に座ってた外国人が『この人絶対ニューヨーク行くだろう!』ってホント勘で付いて行こうって決めたの。」

K「ギャンブラー(笑)」

C「だって、金髪でニューヨークっぽかったし!」

K「手汗かいてきたよ。」

C「もう『とにかくあいつに賭けるしかない!』って。それでゲートの前来たら大丈夫だった!ニューヨーク行きだった!」

K「おめでとう!(笑)」

C「もうこれはマイメンだと思って。(笑)『さっき乗ってた人だよね!』って声かけようと思った。でも英語わからないじゃん。だから日本語で『サッキィ』『ワタシタチィ』『トナリ、ダタヨネエ!』って。」

K「カタコト(笑)」

C「分かってくれて、『オー!イエィ!』みたいになったんだけど。あとは何言ってるかわからなくて、とりあえずニコニコしといた。降りてバイバイして『また会おうねー!』みたいな感じで別れたの。」

ニューヨークでの生活

C「泊まってたところの壁が薄すぎて。隣が若いカップルだったんだけど、毎晩毎晩激しく愛し合ってんの(笑)最初の3日間はうるさくて眠れなかった。」

K「母ちゃんには言えねえ!(笑)」

C「レストランとか入るのも、言葉が通じなかったらどうしようって不安だった。だからとりあえずマックに行ったの。それ持ち帰りにして一人でセントラルパークで食べたんだけど。味もしない。しかもパッサパサで泣いた。」

K「強く生きて(泣)」

C「そしたらさ、バスケのユニフォーム着た人が近づいて来たの。『僕はバスケの選手なんだけど新しいユニフォームが買えないんだ』って言ってるのはなんとなく理解できた。で、見てたら『このオレオと15ドルを交換してくれ。』って。『あ、これ絶対ダメなやつ!』って思ったんだけどお土産話と思えばいいかって思って交換してあげたの。」

K「優しい。」

C「そしたらまた別のバスケの人が来て『僕バスケの選手なんだけど』って。」

K「(爆笑)」

オレオの人と記念撮影

ニューヨークで気付いたこと

K「ダンススクールの方はどうだったの?」

C「初めてのレッスン行って『ヤバイ!』って思った。」

K「ヤバイって?」

C「『これだ!』『好きだ!』って。」

K「確かめられたんだ!」

C「日本だと形を気にしたり、人と比べたりする気がするんだけど。だから鏡越しでバチバチなの。」

K「うん。」

C「そのスタジオでは、それぞれが自分と戦ってる気がしたの。それが一番感動したし『これだ』って思った。何かを極めるって、楽しいだけじゃ上に行けないっていうのがあるじゃん?この人よりは上に行かなきゃ!とか。」

K「そうかもね。」

C「あとは戦うって気持ち。でもそこで気付いたの。ダンスに関しては『自分は戦う気持ちとは違う』自分は『ただダンスを踊ってるのが好きなんだ』って。好きな時に好きなようにやるっていう感じ。これに一個気付いた。」

K「本当はただそれだけでいたいんだけどね。」

C「あとは最終日にアラジンを観たのね。もう全部すごくて『演技をする』『歌う』『踊る』っていうのもそうだけど。それプラス、例えば衣装も音楽も照明も空間も。『これ全て一個一個が表現なんだ。って刺さった。一番大きな収穫だったかな。」

K「それぞれのプロが合わさって観てみた時に『奇跡』みたいなものが生まれる。舞台も映像も。きっと俺がまだ知らないだけで他にもたくさん。」

C「自分の中でなんだけど、どんなことでも『何かになる』っていうのはまず『楽しい』っていう土台があって、その上に『ストイックに積み重ねていく』じゃないとダメなんだ。って感じた。『楽しいだけでいいんだ!』って気持ちの延長でできたらいいんだけどね。ダンスに関して、自分はそうじゃなかった。もちろん楽しいだけで進んで戦えるところまで行く人もいるんだけど私はただ楽しみたいって思っちゃった。戦いたくないって。」

なにかしたいっていう衝動

K「CANちゃんと東京で初めて会ったのは、確か1年半くらい前だよね。ちょうどニューヨークから帰って来たくらいかな?」

C「そうだね。日本に戻ってまた実家に帰るんだけど、何かしたい!って衝動が大きかった。やっぱり何か表現したいっていうのが一番あって。地元で周りにそういう人もいないし、そういう出会いも少なくて。どうしたらいいかなと思ったら、やっぱり東京に出なきゃってなった。」

K「やるしかねえ!と。」

C「お金はほとんど残ってなかったけどね(笑)とにかくこの、持ち帰って来た気持ちのまま東京に出たかった。『あの時はごめん!』なんだけど、東京の友達の家に居候始めて。」

K「母ちゃんはなんて言ったの?」

C「めちゃくちゃ心配してた。もう家にいなよって。でも振り払って出て来た。」

K「それで友達の家でお世話になりながらお金貯めて家を借りて。」

C「実は1ヶ月だけ家無かったけど!(笑)」

K「え!?」

C「その時働いてた店の事務所に泊まったり。あとは安いホテル泊まったりしてたけど、ホント辛かったし疲れた!(笑)でも周りには本当に感謝してる。」

K「それくらい自分の想う何かに賭けてたんだ。」

C「自分で言うのもなんだけど、結構引き寄せるの。」

K「運を?(笑)」

C「そうそう。だってそんな中で色んな人に出会ってその繋がりで航希くんと知り合って。そこから航希くんの紹介で翔子さんに出会って。そのお店で絵の展示ができたんだもん。」

K「おー!話が繋がってきた。なんか嬉しい!(泣)」

C「そう。彷徨いまくってたから。なんかやっと方向性が見えて来たような気がした。」

K「そういえばまたニューヨークに行くって聞いたけど!」

C「まずはやっぱりダンスがしたい。ニューヨークって『場所』でダンスを楽しみたい。あとは絵を始めたから、自分の絵をニューヨークで売ってみたい。」

K「おっ、挑戦だ。」

C「前は英語ができなかった分内向的になってコミュニケーションがあまり取れなかったけど。『今の私には絵がある、ダンスがある。』って思えて。それを武器にしてもうちょっと攻めてみたいなって!」

K「『ここが私のアナザースカイ!』だね!(笑)いつ頃行くの?」

C「9月かな。その前にまた絵の展示に誘ってもらってて。それもこないだの展示見に来てくれた人が誘ってくれたんだけど!」

K「すごい嬉しいことだね!どこでやるの?」

C「高円寺で!(詳細は下記リンク)」

K「その時はまた遊びに行くね!」

Can 1993/5/18 栃木県出身
【instagram】
https://www.instagram.com/can.c.can/

【翔子さんの店】
https://www.instagram.com/106_coffeestand_menssalon/

【高円寺の展示】
Can EXHIBITION
“HEARTS”

日時:2019/6/26~7/15
Wed-Fri 18:00~23:00
Sat,Sun 14:00~23:00
Mon,Tue close

場所:@baisendisco
東京都杉並区高円寺北3-34-2T.ダジュール1F