放送文化基金賞
NHKスペシャル『詐欺の子』が放送文化基金賞で最優秀賞を頂くことができた。
僕は人生で初めて授賞式に参加した。
始まる前のこと
緊張しながら控室に入ると中村蒼くんが支度をしていた。
蒼くんがいる空間はものすごく居心地が良い。
時間がゆっくりになって、静かで穏やかになる。
二人で会場に入った。
係の方が『名札はつけなくて大丈夫』と言っていたが、ほぼ皆つけていた。
蒼くんと僕はコソコソと相談して、結果つけることにした。
監督の言葉
式は進み、僕たちはステージの横で待機した。
監督の川上さんは多分僕より緊張していた。
『当たり前に人を信じられる世の中を取り戻したい。』
川上さんのこの言葉をスローガンに撮影は進んでいった。
きっとこうやって賞を頂けたのは、監督のこのメッセージが伝わった証拠だ。
そう思うと本当に嬉しくて『監督!監督!』と大声で祝福したくなったが、会場から追い出されてしまうかもしれないのでやめた。
励ましの言葉
桃井かおりさんは演技賞を受賞された。
同じ空間で演技をできたこと。
現場で頂いたアドバイスは一生忘れられない宝物になっている。
お礼を伝えにいくと
『これ持って写真撮ってきなさい!』
と盾を渡して下さった。
『あんたより出てないのに、あたしに賞取らせてどうすんの!』
また一つ一つ丁寧に、頑張ろう。
最高の励ましの言葉を頂いた。いつも頂いてばかりだ。

それぞれの道へ
そのあと、皆でご飯を食べた。
約1ヶ月の撮影を共に過ごしたスタッフの皆さん。
色んなことで沢山助けて頂きました。
近況報告や思い出話。
時間はあっという間に過ぎた。
本当に素晴らしいスタッフの皆さんと作ることができて光栄です。
そしてそんなドラマを、もっともっと多くの方に観て欲しい。
どうか機会があれば宜しくお願い致します。