プールに通い始めて一年が経った。

子供の頃から水泳は大の苦手。

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プールには先生がいる。
先生と言ってもプロの先生でもなんでもなく、同じプールに通うおばさまだ。

ある日、バタフライや背泳ぎで自由に泳ぐ人がいた。
それが後の先生ことおばさまだ。
クロールなんかめちゃくちゃ速くて静かで、高級お掃除ロボットくらい滑らかだ。

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おばさまのスピードは凄まじく、あっという間に僕との距離が詰まる。

25メートルを泳ぎ切ったところで立ち止まり「どうぞ!先行っちゃってください!」と伝えると「あのね、ゆっくりでいいから泳ぎ続けなさい」と言う。

「泳ぎながら休むの。それが上達の秘訣よ。」

そこからは地獄だった、ずっと後ろにいる。
シザーマンに追われていると思って必死に水をかき続けた。
帰りたい帰りたい帰りたい。
でも逃げられない。

足も背中も胸も腕も、いよいよ限界に達した。この後の予定にも思いっきり支障が出そうだ。
勇気を出してギブアップ宣言をしてみる。

「すみません、本当に本当にもう疲れました。限界です!帰ります!」

するとコクンと頷いて「ん、よろしい」と言った。
今日のところは合格よ、ということなのだろう。

ものすごい達成感だった。
それで、よく分からないけど心の中で先生と呼ぶことにした。

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先生とは2回に1回くらいのペースで会ってしまう。

もしかしたらすごい選手だったのかも。
と、妄想しながら今日もしっかり追い込みをかけてもらう。

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プールのあとにハンバーガー食べたらなんの意味もないんだよなぁ。